体調不良が先週からずっと続いており、なかなかブログ更新もままならない状態が続いていて、読者の皆さんには申し訳なく思います。
ということで、今日も記事のご紹介です。
これからの時代に必要なモノが挙げられており、お子さんの育て方の一考に役立ててもらえればと。
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文系が滅びる時代に身に着けておくべき「3つの武器」を教えよう
身につけるべき3つの武器
前回お話したように、AIがあらゆることをこなしてしまう世の中にあって、人間が機械に簡単に代替されずにすむためには、汎用性の高い「武器」をいくつか身につける必要があります。
その武器とは、具体的には①英語、②ファイナンス、③コンピュータープログラミングの3つです。
もちろんAIは強敵ですので、これだけで良いという訳ではありません。しかしこの3つを身につけていないことには、そもそも話にならない―そんな未来が到来するでしょう。
3つの中で最も優先して学ぶべきは英語でしょう。AIがどれだけ発達し、翻訳機や翻訳ロボットがどれだけ身近になったとしても、人と人との直接的なコミュニケーションを通じて得られる情報量、あるいは相手との間に生まれる共感の度合いは、機械を通じたそれを上回ると考えられるからです。
今後、世界の英語化は急速に進みます。それも、驚くべきスピードで。世界の共通語たる英語を学ぶべき必然性は、ますます高まっていくでしょう。
AIが動く上ではデータの収集が重要ですが、このデータも英語化されているものが多く、英語圏が有利な状況に置かれます。
2番目はファイナンスですが、私のいう「ファイナンス」は単に①資金の調達、運用を意味する財務(Treasury)、②会計(簿記)だけでなく、③企業価値創造や株価決定のメカニズムなどを含む幅広い概念です。英語で言うCFO(Chief financial Officer)所管の業務に近いイメージでしょうか。
そもそも会社とは、投資家からお金を集めて、事業を行い、利益を生みだすところであって、その利益は最終的には投資家に還元されます。こうした全体図がわかってはじめて、一つ一つのパーツである財務、会計などの知識が有機的に結びついてきます。この先に話す「投資の重要性」を理解するためにも、ファイナンスの概念を理解しておくことはとても重要です。
3番目のプログラミングを学べというのは、AIが人間に代わって何事も行う社会にあっては、AIが思考する際のそのベースとなるパターン、基本性格とでもいうべきものを理解しておく必要が、どのような分野の仕事に携わっていても、一定程度はあるからです。
実は私たち投資の世界に生きる人間にとって、プログラミングの知識はかなり昔から必須のもので、私ももう40年近くも前になりますが、スタンフォード大学に留学していた時代には、プログラムをいくつも書かされました。
若いときにプログラミングを学んだ経験は現在も役立っています。たとえば前回お話ししたように、AIは投資の世界にも急速に導入されつつあり、ディープラーニングによって腕利きのトレーダー並の成績を挙げ始めています。ただ、AIの基本的な性格を理解していれば、人間のトレーダーでもAIの「裏をかく」ことで儲けるのも「ある程度は」可能なのです。
そしてこの3つに加えて、もう一つAI時代に生きる人間が学ぶべきものとして「投資」があります。これをすべき理由も、ここまでに述べてきたことの延長線上にあります。
もはや人間が人工知能と同じ土俵に上がり、真正面から能力を競ったところで勝ち目はありません。しかし人工知能を開発することで莫大な利益を得ているGoogleの株を購入すれば、その株を買った人は、その成果を受け取ることになります。つまり、投資を通じて人間は人工知能との対立関係を脱し、見方によっては人工知能を従わせることもできるようになるというわけです。
ただ、投資というと日本の場合、FX取引をはじめとした短期の売買を繰り返す投機性の強いものがどうしても注目されがちです。こうした投資のやり方は、海外では決して王道とは見なされません。
たとえば近年ブームになった仮想通貨にしても、一時は全世界のビットコイン取引のうち、日本人による売買だけで全体の50%を超えていたことがありました。しかし世界に77億人の人間がいるのに、わずか1億しかいない日本人の取引だけで、全売買の半分以上というのはどう考えても常軌を逸していますし、FXについても同様のことが言えます。
その点、アメリカ人の投資に対する考え方は自然体です。具体的には、確定拠出年金である401Kに20代のうちに加入し、月々の給料から一定額が天引きされる形で掛け金を積み立てていくというやり方で投資を行います。積み立てた掛け金は、ダウ平均株価に連動した運用成果を目指すETF(Exchange Traded Funds=上場投資信託)などで運用するため、定年を迎え、401Kが満期になる頃には、うまくいけば総資産が投資額の10~30倍には膨らんでいます。
給料からいくら引かれるかは投資家自身で選べるのですが、たとえば年収300万円の人が、年収の3分の1に当たる100万円を毎年積み立てれば、元手は10年で1000万円になり、20年経てば2000万円になります。
それがダウ平均と連動した投資で、たとえ5倍のリターンを生んだとしても、それだけで資産は1億円になっています。老後はそれを取り崩して年金収入に充てるので、悠々自適の生活が送れるというわけです。ちなみにダウ平均株価は過去20年で3倍、30年で12倍になっています。
厚生労働省が平成29年6月に発表した「国民生活基礎調査の概況」によると、日本では高齢者(65歳以上)世帯の平均所得額は月26万円、年収約308万円でした。それに対してアメリカでは世帯主が65歳以上の世帯の平均年収は700万円。月平均で58万円と、2倍以上の差がついています。
もちろん、アメリカは貧富の差が激しい社会ですので、貧困層を含めた全ての国民がこうした老後を送れているわけではありません。しかし中流以上のホワイトカラーでは、こうしたライフスタイルは特別珍しいものでもありません。日本であれば、なにか特別な才覚をもっていて、ビジネスで大成功した人でもなければ手に入らない豊かな老後を、ごく普通の勤め人たちが手にできているというわけです。
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投資に関しては、人によって判断基準も異なるため、賛否両論になるかもしれません。
私個人の見解で申し上げるなら、投資をちゃんと学ぶ必要性は高いと思います。欧米では投資は蓄財の手段としてごく当たり前で、小学校から授業に取り入れてるところもあるほどです。
日本も、投資の正しい教育をすべきと思います。
文系が滅びるというよりもロジカルに考えられる、スピーディーでコミュニケーション能力の高い、変化を楽しめる人間が強いんだと思います。
滅びるのは文系の枠組みでなく、自分で考えることの出来ない無能なサラリーマンかもしれませんね。
昔のように「大企業入ったら安定!」とか思っていたら、確実に時代遅れかと。ソビエト連邦でも国が生活を保障してたけれど、崩壊後は経済破綻状態なりましたよね。
このままだと、日本も長期的に同じ運命を辿る気がします。