結果を出せない「ゆるキャラ」化した子どもたちと、それを批判する矛盾した親御さんたち。   

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今日はシンクロの話題から、私の思うところを。新聞でもWebでも取り上げています。

ちゃんと読まれた方は「スパルタ」の意図が分かるのではないでしょうか。
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シンクロ銅に導いた井村雅代コーチのスパルタ言葉学
日刊スポーツ 7月28日(火) 配信
<水泳:世界選手権>◇ロシア・カザニ・カザニアリーナスタジアム◇デュエット・テクニカルルーティン(TR)決勝

シンクロナイズドスイミングで11年ぶりの日本代表ヘッドコーチ(HC)に復帰した井村雅代氏(64)が、日本にメダルをもたらした。乾友紀子(24=井村シンクロク)三井梨紗子(21=東京シンクロク)が92・0079点で銅メダルを獲得。日本勢として07年メルボルン以来、4大会8年ぶりの表彰台となった。五輪計14個のメダルへ導いた井村HCは、長く低迷した日本をどう立て直したのか? その極意に迫った。

昨年4月、井村HCは都内の会議室に選手を集めた。「毎回の練習を厳しく、自分を追い詰め、無理をして、120%の力を出して練習してほしい。しんどいとは思うが」。地獄のスパルタ指導の始まりだった。

(1)軍隊式練習 1月から今大会まで約200日の間で合宿は143日。1日の平均練習時間は12時間以上。朝7時30分から午後1時30分、同2時30分から同6時30分、同8時から同10時30分。その後は個別でケアなどを行う。井村HCは「練習以外に自らを支えるものはない。16日間の合宿なら休みは1日」。その休日も休めない。与えられた課題を克服するため午前中は陸トレ、水中での自主練習が続く。

(2)生活指導 ある選手の部屋が整理整頓できていなかった。「シンクロのチームはビシッと並ぶ。部屋がぐちゃぐちゃなのはあり得ないやろ。あんたらは水着もきれいで、きちんと化粧して本番に臨むでしょう」。早朝、睡眠不足と疲労から表情の暗い選手がいた。「シンクロは笑顔でやるもの。空元気で隠せ。弱そうな顔をしたら相手が有利になる。寒くても寒そうな顔をするな」。もちろん涙も禁止。「泣いても疲れるだけで何の解決にもならん。親が死んだとき以外はなし」。

(3)なれ合い排除 今の選手は優しく、調和の取れた選手が多い。だが井村HCには物足りない。「昔の選手は失敗した人がいたら『いいかげんにしてよ』と怒った。今の子は言わない。怒ることで、自分は失敗できないとの、責任が生まれる。失敗しない人間はいない。偉そうに言って失敗できないと思うからこそ、人間は無理して頑張る」。

日本に復帰したとき、選手たちを見て「ゆるキャラの極致。みんなと一緒にいることが大好きで、ちょっと頑張ると、自分は頑張ってるのにと。豊かで平和な日本の若者の象徴だった」という。メダルを奪還するため「精神的に追い込む」と、いつも以上の指導を自らに課してきた。

体作りから始め、平均5%の体脂肪率減に成功。厳しい練習に、3月には12人の中で2人が離脱。それでも手は緩めない。「あなたたちはメダルなしに慣れているかもしれないけど、わたしはプライドに懸けても許せない」と言った。

現代は硬軟織り交ぜた指導が主流で、スパルタ式は時代に逆行している。日本水連内にも批判の声は根強いが、それでも自己流を崩さない。「追い詰める指導者は少なくないが、時には緩ませるでしょう。わたしは行きっぱなしだから、きついとは思う」。選手の足は筋肉質で、鉛筆の芯のように細くなった。ロシアのようなスピードと高さのある足技も可能となった。

お家芸復活の第1歩となるメダルを乾、三井からかけてもらった。「これだけやったもんな。良かった」。鬼の目にも光るものがあった。ただ感慨に浸ることはない。「国、言葉は違っても、自分の教えている選手に、目標のところに連れてってあげる。コーチとしての達成感は一緒」。強烈なプライドがそこにあった。
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一部の親御さんからは「スパルタは体罰だ!時代を考えろ!」みたいなことを言うかもしれませんね。

こういった親御さんは、スパルタと体罰を勘違いなされているようです。
「厳しい指導」=「スパルタ&体罰」となるのが、短絡的な考えの証拠ですね。

この両者の違いは、「愛」があるか否かです。

勝たせてあげたい!結果を出して自信をつけさせてあげたい!
でも、結果を出すためには厳しい練習を積ませて、徹底した意識改革と自己管理、そして実戦を多く積ませていかなければならない…そうしなければ、勝たせてあげられない。

だから、鬼と言われようが、厳しく指導する…これが「スパルタ」だと私は思っています。

根底には、相手への溢れるくらいの愛情が詰まっているんです。
これを「スパルタだ!暴力だ!体罰だ!」とまくし立てる親御さんたちの神経が、私には分かりません。

要するに、我が子のことを真剣に考えず、ただ表面的に好かれたいから厳しいことが言えないんですよね?子どもから嫌われたくない、友だち親子でいたい…そんな親のエゴが、お子さんをつけ上がらせ、お子さんの精神的な成長を妨害して、最後はお子さんに見下されて親としての威厳もなくなっていく。そんな親御さんばかり見てきました。大変カッコ悪いです。

お子さんの幸せを一番に考えるなら、まずは精神面を鍛えてあげなきゃダメです。
受験でもスポーツでも、極限の闘いで勝つのは、精神的にタフな子たちです。

子どもの行く道を、親がどんどん先回りして障害物を取り除き、子どもが順調な人生を歩むようにレールを敷いてあげる。気持ちは分かりますが、やってることは失格です。

親が先回りして良いことなど、1つもありません。
むしろ、子どもが自分で考えなくなり、親や周りがやってくれて当たり前…という依存することが当たり前の考えで固まってしまい、いつまでも自立できない人間の完成です。

親が生きている間は親の資産を食いつぶすどーしようもない人間で済みますが、親が逝った後、こういう人はどーなるんですかね?たぶん、周囲に迷惑かけて終了でしょう。

私の中学生時代に所属した硬式野球のクラブチームは、かなり鬼でした。
平日練習の他に、土日の練習は毎回6:00a.m~10:00p.mまで。休憩はお昼ごはんの30分のみ。これだけでも十分「体罰」ものです(苦笑)。

30℃を越える真夏日の練習など、まさに地獄の象徴。
脱水症状寸前で「水が飲みたい」と直訴すると、先輩から殴られる。
あ、これも「体罰」だ(笑)

とどめは、1軍の先輩方が大事な大会で負けたとき、私のいた2軍や、その下の3軍の連中まで巻き添えを食らって、舞浜のディズニーランドから稲毛海岸のグランドまで炎天下走らされました。中学生なのに…とか理屈は、一切通用せず。

まさに、阿鼻叫喚の地獄絵図。
「体罰」のランクの中でも最上級(笑)

でも、脱落者はあんまり出ないんですよね(数人出ましたが…笑)

それは、監督やコーチ陣が、選手たちに勝たせてやりたいという思いが、しっかり伝わっていたからだと思います。その思いをみんな感じるからこそ、文句を言わずに黙々とついていったのかなと思っています。

今はその子のことを思って厳しく叱るだけで「体罰だー!」なんて親御さんもいますが、もはや愚の骨頂。叱る側の人がどれだけの覚悟を決めて叱るか考えたことありますか?

みんな嫌われたくないですよ。
でも、その子のことを思うから、嫌われるしかないんです。

逆に、みんなに良い顔ばかりして綺麗事しか言わない方(そんな塾の先生ばかりですが笑)は、本当に子どものことを思ってないでしょうね。その場だけ取り繕って、自分のそばにいてくれる間だけは関係を崩さなければいい…ぐらいの感覚なんでしょう。

長期的に子どもを育てていくという感覚がなく、短期的な利益だけを求めている典型的なケースです。最近はこういった塾も増えてきていますね、無料無料をやっている塾なんかはまさにそんな感じです(笑)

子どものことを本気で考えるからこそ、身を呈して、子どもの前に立ち塞がるんです。

私も小学校の頃とか悪さして、先生から頭突きを何度も食らいましたが、その度に親から「先生に殴られることをしてるお前が全部悪い!」でしたし(笑)

今は完全に逆ですよね。
何か先生に叱られることを子どもがしようものなら、親がまくし立てて「教育委員会に訴えてやるっ!」ですもん。これでは教員志望者が減るのも多少納得します。

そして、修羅場を多く経験してない子どもたちだからこそ、大舞台で打たれ弱い。
実力はあっても精神面が未熟だから、ここぞという大一番の勝負で勝てないわけです。

誉めて伸ばすことはある程度有効ですが、ある程度上の世界に入ると、それだけでは勝てません。たくさんのプレッシャーを背負い、修羅場を多く経験して追い詰められることで、本番で結果を出せる強さが身についてくるんです。

ここ最近の誉めて伸ばす路線に対して、なかなか結果がついてこないサッカー日本代表男子には、みんな言いたい放題言ってますよね。

「勝負弱い」「なんで点数取れないんだ」「気持ちが負けてる」「気迫がない」
文句言ってる方々、なんで気づかないんですか?

そういった修羅場にお子さんを放り込まないで追い詰められるシチュエーションを経験させず、若者世代をどんどん「ゆるキャラ」化させてきたのは、あなたたちじゃないですか。

自分たちは我が子から嫌われたくないから子どもにゆるく接して結果を出せない子どもに育ててるのに、こういった実力勝負のときだけ結果を求めるんですか?で、結果が出せなければ、集団で袋叩きするというね。はっきり言って、失笑モノです。

あなたのお子さんが幸せをつかみ取るには、間違いなく「強さ」が不可欠です。
「かわいい子には旅をさせよ」の言葉通り、お子さんのことを真剣に思うなら、ある程度厳しく出ることも、突き放すことも必要です。

上記の記事にあるシンクロ日本代表:井村ヘッドコーチの「スパルタ」は愛情に溢れていますし、その思いすら汲み取れずについてこれないで脱落するのであれば、所詮その程度の人だったということです。

日の丸を背負って、結果を出す。
並大抵のことではないし、ゆるキャラ軍団で勝てるわけありません。

井村ヘッドコーチのやり方を「スパルタだ、あり得ない!」と批判しまくって中国に追放した日本水連の方々は、復帰した彼女によって今回のメダルをもたらされたという結果をどう受け止めているんでしょうね。恐らく今ごろ赤っ恥をかいているのでは。

赤っ恥といえば、途中で脱落した2名の選手も、厳しいのについていけなくなって代表を辞退したのに、その代表が国際舞台で大きな栄冠を手にしてしまった…相当複雑な心境でしょうね。でも、井村ヘッドコーチの指導の裏側にある愛情に気づこうとしなかった、その結果、大きな栄誉を逃してしまった。ある意味、自業自得かもしれません。

井村ヘッドコーチの愛情溢れる指導、表面の「スパルタ」だけ受け取るんじゃなく、その中身をじっくり見れる親御さんは、きっと子育てもうまくいくと思いますよ

 

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