算数・数学はグローバルランゲージと呼ばれ、世界共通の言語という考え方をされています。
世界の人口ランキング1位は中国で約14億人、日経平均株価は21,000円、業界シェア80%…などなど、このような数値を見れば、世界中に暮らす人々がそこから何を感じ取るかは別としても、数字が示す内容については同じように理解できるものです。
数字は、社会を知る入口です。
これからのグローバル社会を生き抜くには、お子さんを数字嫌いにさせないことが不可欠になってくると、私は考えます。
日本の学校教育では、マネーリテラシーを学ばせていませんが、これは今後とてつもなく重要になってきます。
同じ500mlペットボトル飲料がコンビニでは150円で売られているのに、近くのスーパーに行けば100円で買えるのはどうしてなのか?日本の労働人口の85%近くの人がサラリーマンを選択して、起業という手段を採らないのはどうしてなのか?数字は、お金を生み出す思考に欠かせない「なんで?」を数多く与えてくれるわけです。
お子さんが小学生や中学生で、算数や数学に苦手イ意識を持っているとしたら、好きにさせろとまでは言わないまでも、苦手はこくふくしておいた方が将来的には確実に有効です。
基本的に、勉強やスポーツに関しては、お子さんの得意分野を伸ばした方が、間違いなく成果は上がります。
ですが、算数・数学は別です。
お金に強いオトナになるために欠かせない資質ですので、親御さんもできるだけフォローしてあげて、早めに方向性をお子さんに見いだせるようにしてあげて下さい。
数学は知識の積み重ねですので、一度簡単に解けるレベルまで戻してあげて、そこからドリルやプリント1枚解かせていくだけでも基礎力は身につきます。そして、少しでも分かることが増えていくと、それが自信につながっていくわけです。
数学が苦手な人ほど「数学なんて社会に出てから何の役にも立たない!」という聞き飽きた言い訳ばかりに終始します。
私の持論として、全教科の中で最も重要だと思う教科は、間違いなく数学だと考えています。その割には、高校受験の英語の指導が専門で来てしまいましたが(笑)。そんな私ですら、数学は、英語や他の教科以上に別格の重要度だと認識しているわけで。
数学は、ロジカルシンキング(論理的思考)の練習でもあることをご存知でしょうか?
ロジカルシンキングは、社会に出てからの方が役立つことの方が圧倒的に多いのです。特にハイスペックな職業で生産性も高く、給与水準も高い方々は、かなりの確率でrジカルシンキングを身につけている、もしくは、数学が得意だという方が多いですね。
どれほど普段からボキャブラリーが豊富であったとしても、論理的に、相手が納得するように数字も織り込んで説明できる力がビジネスシーンでは求められますから。有能な方ほどダラダラ会話もしないし、短い時間で中身の濃いトークをするはずです。そして、それを裏付けるのが数値なわけです。
例えば、お子さんが「クラスみんながこのシャーペン使ってるから、僕も欲しい!」と言ってきた場合と「クラスでは35人中26人、大体7割くらいの人がこのシャーペン使ってるんだ!」と説明してきたら、どちらが説得力を持つのか、一目瞭然ですよね。
オトナになって新しい商品を開発しようと思ったとき、まず、その商品を必要としている人が世界に何%くらいいるのか、開発にかかる費用はいくらか、完成後の広告宣伝費にいくらかけられるのか…?
すべて数字で考えていくと物事が整理されて、直面している問題や克服すべき課題は何なのかが浮かび上がってくるわけです。
そのような意味でも、数字は問題解決能力や想像力の根幹ともなります。
数学は〇か×かで答えが必ず出る、文系のような△がない世界です。
曖昧な△を好む日本人こそ、数学的思考に親しんでおくのは大切ではないでしょうか。