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昨年11月4日付の神戸新聞 夕刊に、異様とも思える投稿がありました。
かなり反響の大きかった内容のため、再度その内容を挙げてみます。
赤枠で囲われた部分が、問題の投稿部です。
自営業の男性の投稿ですが、近所づきあいがどんどん希薄になり、人間関係自体が疎遠になりつつあることを痛感させられます。
ITの革新、SNSの普及で、世界中どこにいても、どんなに遠くに離れている人でも、簡単に身近につながる時代になってきたのに、なんと足元を振り返ると、どんどん身近な人が遠くなっていくんだな…と感じさせられ、本当に残念に思います。
確かに、子どもを犯罪から守るための親の気持ちは理解できます。
しかし、マンションなどの集合住宅では、住民同士が快適に生活するためにも、挨拶などの社交辞令は絶対に必要だと、私は考えています。
挨拶までさせないのは、行き過ぎだと思ってしまうのは、私だけなんでしょうか…?
あまりにも寂しいし、哀しいし、お寒い世の中になってしまったんだなと。
アメリカでは、面識がある人でもない人でも道や廊下ですれ違ったら、かなりの確率で挨拶します。しかし、日本では、周囲はどんどん挨拶しない人ばかりになってきています。
今の日本には “他人に干渉しない” という一種の文化があるのか、他人との接触を怖がり、警戒し過ぎているように見えます。この「対人恐怖症の日本社会」を考えると、いつも思い出すことがあります。
私がまだ大手進学塾の一講師時代、通っていた小学生たちから聞かされたことです。
冬休み前に「冬休みの過ごし方プリント」なるものが担任の先生から配られ、そこには「知らない人には注意して、ついていかないようにしましょう」と書かれていました。
それを見て、担任の先生が悲しげに「去年のプリントには『知らない人にもあいさつしましょう』と書いてあったのにね。いつからこうなったんだろうね」と言ったらしいんです。そのときの先生の悲しそうな顔が忘れられないと、生徒だった小学生たちが切ない表情で話してくれていたことが、とても印象的でした。
いつからか日本では、他人との間に心の壁を作ることが当たり前になってしまったのかもしれません。
プライバシーの保護、過度な危機管理、インターネットの普及。
何が、日本という国ををこうしてしまったのかは、私にも分かりません。
でも、こういう時代だからこそ、挨拶すべきだと思うんです。
挨拶には、人と人とをつなげてくれるとてつもなく大きなパワーが秘められています。これを使わない手はありません。
挨拶するたびに、みんなの顔が笑顔になっていくこと。
そして何より自分自身が、一番笑顔になっていることに気づけるはずです。挨拶は、本来は周囲で生きる人すべてをハッピーにするものなんですから。
ウチの塾は、みんな言わなくても自分からきちんと挨拶してきますね。
恐らくは、ウチに通わせてくれる親御さんの日頃からの子育てやしつけがしっかり成されているからでしょう(笑)挨拶しない塾生は、塾長(私)からみっちりお灸ですし。