小中高の12年間をともに同じ学校で過ごした竹馬の友と、21年のときを経て「院長」「塾長」として再会!
医学博士として、開業医として、経営者として、そして四児の父親として人々の幸せのために生きる院長先生と、子どもの心を書き換え「強い子に育てる」塾長のスペシャルトーク!
前回の対談相手だったAmazonベストセラー著者の濱潟 好古さんに続き、子どもへの教育哲学をもって積極的に子育てに参加されている福田 真さんと、「心を書き換え、どこに出しても恥ずかしくない強い子に育てる」指導を実践している学力再生工房AQURAS塾長の村上 浩司さんが『世界でも十分通用する人材に育てる』ための『ハイスペック子育て』を語り合います。
高校を卒業してそれぞれの道を歩み続け、お互いが再び交わり合うまでの20年以上に渡って社会で培ってきた価値観・人生哲学を、余すところなく今回のスペシャルトークでお伝えできるはずです。
「将来。わが子を医者にするには?」「わが子をハイスペックな子に育てるには?」「成功する子は、他の子と何が違うのか?」など、全世界どこても通用する人材に育てる秘訣は何か…など親御さん必見の内容です!
前回の対談と同じく長いですが、ぜひ最後までご一読下さい。 【文・構成=真田はる代】
塾長対談シリーズ第二弾 医学博士に訊く「世界の逸材になるハイスペック子育て」自ら考え行動できる子、自分軸を持つ子に育てるには?
「一流大学から大手企業へ就職」は人生の正解か?
【村上】
「受験を通して親御さんは何を目指しているのかと疑問に思うことがあります。親御さんに学歴コンプレックスがある場合、子どもには同じ思いをさせたくないとお考えなのでしょうが、一流大学へ進み、大手企業に就職するだけが人生の正解ではないと私は思っています。それに、いくら学力があっても人間性が伴わないと社会では通用しません。ところで、福田院長は昔から成績がよかったのですか?」(実は優等生なのは分かっていましたが、MCとして、この場は敢えて知らないフリ…笑)
【福田】
「小学生ではそれほどではなかったのですが、中学生のときに勉強に目覚めました。勉強すると成績が上がって、周囲から評価されるようになり、褒められるとさらに勉強しますから、結果としてだんだんと成績が上がりました」
【村上】
「なるほど。成功体験が成績アップにつながったのですね。ちなみに、子どものころから医師になりたったのですか?」
【福田】
「高校二年生の冬、医師になりたいと思い始めました。特別な出来事があったわけではなく、単純に人間の構造に興味があり、医学部を目指すことにもやりがいを感じていました。しかし、医師になるには勉強だけしていればいいとは思っていません。成績がよければ医師になれますが、医学部の学生の半数は医師に向いていないと感じています」
【村上】
「医療分野で働きたいとか、人の役に立ちたいとか、そういう理由ではなく、安定収入のために医師になる人もいるということでしょうか?」
【福田】
「はい。医療を学んでいくうちに熱意が芽生えてくるとよいのですが、実際はそうでもない方もいますし、他人の気持ちがわからない人もいます。成績が良いからというだけで医師になる人が多いからでしょうか…。まあ、医師として働く場は病院だけではなく研究分野もありますし、自分に合った部署に進むこともできますしね。それを踏まえて、どのお子さんにも共通して言えるのは、早いうちに自分は何が好きで、将来、何をしたいのか考えること。それに、村上くんがよく話しているように、成績を上げることだけがゴールではなく、成績を上げた結果、選択肢が増えて、その一つに医師への道があるのだと思います」
好きなこと、やりたいことを見つけて自分軸を持つ
【村上】
「親御さんのなかには自分の希望を子どもに押し付ける人もいます。親御さんのエゴを表面化させず『あなたのため』と言いながらやらせているので、子どもはそれを疑わず、中身が空っぽのまま勉強をしています。例えば、医師になるなら人に役に立ってもらいたいし、その気持ちがなければ務まらない職種だと思います。例えば、親の期待に応えるためにがんばって勉強して希望の中学に合格したが、そこがゴールになり糸が切れてしまい、それ以後、授業についていけない子もいます。同じように一流大学に入学することがゴールで、それ以後は目的がなく中身のない人間になってしまう・・・。教育現場にいる私としては、子どもたちには将来、目的や自分の考えをしっかり持った上で仕事をしてほしいと思っています」
【福田】
「確かにそうですね。私は心療内科の診察も行っていますが、親の顔色を気にしながら生きてきた方はメンタルを崩しやすく、特に良い学校から良い会社に入ったあと、ガクっとなってしまう方が多いですよ。重要なのは、自分軸を持つこと。例えば、親が軸になって自分がその周囲を回っているとか、会社では上司が軸になっているとか、そんな方は心の病気になりやすいんです」
【村上】
「なるほど。自分軸を持たなければ主体性が持てないですよね。この先、そういう子たちが大人になるまでに、どこで気づいてどこで変われるかが重要で、そうでなければ社会の生産性が下がり、社会全体が衰退してしまいます。一流大学から大手企業に入って、定年まで働いて退職金をもらうのが幸せな人生・・・というのは過去の高度経済成長期の話で、現在は大手企業に入っても、自分をしっかり持っていないと挫折してしまう。何が好きで何をしたいのか、それを大切にしてほしいですね」
「監視」よりも『観察』、「放置」ではなく『見守る』
【福田】
「そうですね。小学生くらいまでは親がリードして、あれこれやらせることも必要だと思います。子どもが興味を持つことを見つけて親が応援してあげたいですね。中高生なら子どもに軸をシフトして、自分で探してやりがいを見つけてほしい。主体性を持って行動しないといつまでも自立しませんから」
【村上】
「福田院長は自分のお子さんに細かく口出ししますか?」
【福田】
「宿題などやるべきことをやらないときは言いますが、それ以外は口を出しません。大切なことは、監視ではなく観察です。監視してしまうと『また勉強しないで遊んでばかりいる』とかマイナスなことばかり言ってしまうのとは反対に、子どもを観察していれば『この子はこんなことが好きなんだ』と気づくんです。実際にうちの4人の子どもは、それぞれが違うことに興味を持っていることがわかりました。親としてできることは、子どもの得意なところを見つけるサポートと 道を外れたときの軌道修正くらいかなと」
【村上】
「それは納得です。私がよく言うのは見守るか放置か、ですね。放置は無関心ということですから、これはダメです。見守るというは、例えば、子どもの前に石があって、つまずいて転ぶから親がそれをどけたいけれど、敢えてそのままにしておく。見守るのはつらいから覚悟が必要ですが、そこでつまずかないと、子どもはいつまで経っても成長しないんですよ」
「勉強しなさい!」という言葉は、誰のため?
【村上】
「昔から、成績が下位層の子どもを持つ親御さんはよく『勉強しなさい』と言いますが、成績が上位層の子どもの親御さんはあまり言わない傾向があります。『勉強しなさい』という言葉は、子どものためではなく、子どもが勉強していない状況は親が不安だから、それを紛らわせるために言ってしまう自己防衛だと感じています。そもそも長時間勉強したからと言って成績が上がるわけではありません。毎日10時間勉強してもクラス最下位という子が入塾しましたが、マインドセットで気持ちを入れ替え、2時間集中して勉強できるようになったらトップクラスになったという事例があります」
【福田】
「それはすばらしいですね。やる気があり自主的に勉強する子と、親御さんから言われて何時間もただ机に向かっている子とは、身につくレベルが違うでしょうね」
【村上】
「そうなんです。成績は本人のやる気次第で、素直な子ほどそれに気づくのが早い。素直じゃない子どもは当然、時間がかかりますが、それを親が待てないことが多いんです」
子どもに反抗期があるのは、健全な証拠
【村上】
「将来の選択肢を広くするために学歴は大切です。ですが、人生を生き抜くには勉強さえできれば良い…とは思いません。福田院長はいかがでしょうか?」
【福田】
「もちろん同じ考えです。レベルの高い学校へ行けば、さらに豊かな教育がけられますが、そこで自分軸を持たないと環境に振り回され、人間的な成長も難しいでしょう。人として成長するのために自分軸を持てるよう、そこまで親がどう導いてあげるかが重要だと思っています。それに、親に反発する時期があった子のほうが、将来的に成長するのではないでしょうか。反抗期がない子、常にいい子だったは、心が折れやすいと感じています」
【村上】
「そうですね。思春期など早い時期に反抗期を迎えたほうがいいと私も思っています。最近は、親が反抗期を受け入れられないケースが増えていて、子どもが反抗すると親がキレてしまうとか…。子どもが親の言うことを聞かない時期があるのは健全ですよ。水疱瘡と同じで大人になってから反抗期に入るほうが大変かもしれません」
【福田】
「親と衝突するのは、そのときは大変でしょうが、長い目で見たら悪くないことだと思います。ちなみに私の親はうるさいことを言わず、かなり自由にさせてくれましたから、私は反抗期がなかったような…。塾にも行かずに通信学習だけで、進学も自分で決めました。私に決定権があったので、その分、責任を感じましたね。『自分で決めたんだから、最後までやりとげなければ』という気持ちでいました」
【村上】
「なるほど。自分で決めたことに責任を持つということですね。それは当塾でも身につけてもらいたいことの1つです」
好きなことを見つけられれば「生き抜く」チカラは強くなる
【福田】
「世の中の流れに乗っているだけで生きていける時代はもう終わったので、好きなこと、得意なことを見つけた人のほうが圧倒的に生き抜く力が強い。それに自分軸を持つことは、大人になってからも大事なことです。その点、AQURASさんの心を育てる教育を受けた子は、社会に出てからも強いでしょうね。勉強を教える以外にもマインドセットを行っている塾はすばらしいと思いますし、そこで成長する子供たちは最強ですよ」(院長からお褒めの言葉、同級生なのに、ちょっと嬉しい…笑)
【村上】
「ありがとうございます。万人受けしませんが、その価値を感じてくれる方が入塾してくれればいいと思っています。ほとんどの塾が行っている、とにかく勉強を詰め込んで、受験のために一時的にやらせるというパターンは高校受験までは持つものの、高校入学後には反動で勉強しなくなるんですよ。以前、中学生のマインドセットの授業で『有力者に自分から名刺を渡しに行く人間とはどのような人か?』をテーマに取り上げたことがあります。単にコネがほしいからでしょうが、『有力者にコネを作ったところで、それを生かせるのか?』という話をしました。学力が高いだけではなく、中身がある人間になってほしいという思いを込めた授業です」
【福田】
「名刺の肩書だけでなく、人間本質はどこにあるのかを考えさせる授業ですね。勉強以外のところで考える癖がつきますね」
【村上】
「今後は『人間の美徳とはなにか?』とか、『成功している人はどのような生きざまなのか?』をテーマにしたいと考えています。例えば、成功している人は、人から必要とされる人であり、約束を守るとか、言葉遣いがしっかりしているとか、当たり前ことのルーチンが確立しているという話をする予定です。当塾のスタンスとして、学力だけあって人間性が低い人材を社会に送り出すことはできませんから」
【福田】
「今の子どもたちには考えるトレーニングが必要なんでしょうね。テストの場合、選択だけではなく記述式など、自分の考えを書くことにも力を入れていかないと、将来、AIに代わる仕事も多くなりますから…。自分で考えて意見を言える人になってほしいですね」
親の価値観を子どもに押しつけたら、新しい時代では生き残れない
【村上】
「まさにその通りなんです。当塾が目指すのは、自分で考えて行動できる人になること。人間の仕事がAIに代わるというお話が出ましたが、ある親御さんは、自分が勤める工場で子どもを将来、働かせたいと考えていて、子どもに英語の勉強は必要ないとおっしゃっていました。ですが、単純作業であれば、将来的にAIか、労働賃金の安い外国人に代わっていく可能性が高い。そうなれば、工場で生き残れる日本人は、何カ国語も話せる人材か、管理能力が高い人材ででしょう。自分たちの時代の価値観を子どもに押し付けたら、新しい時代では生き残れません。親に言われたことだけをするのではなく、自分で考えるようにならないと。子どもにはもっと外の世界を見てほしいし、可能性を潰さないでほしいと思いますね」
【福田】
「子どもの可能性を伸ばすためには、親が手を出さず見守ることでしょうが、医療現場に置き換えると、家族が苦しむのを見守るしかない看取りと似ていて、非常につらいことです。先ほど村上さんがおっしゃったように、見守るには親の覚悟が必要だということが私にもよくわかります。親としては、少しだけ方向性を修正する、補助するくらいが理想的かなと」
【村上】
「確かにそうですね。『鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス』という徳川家康の性格を表した句がありますが、状況を静観できない親御さんが多いようです。豊臣秀吉の『鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス』だと、本人はやる気が出ていないのに勉強させるには無理があります。そこで私たちは『鳴くまで待とう』と『鳴かせてみよう』を合わせた気持ちで指導したいと考えています。親の都合に合わせて子どもがやる気を出すわけではないので、当然ながら親御さんの我慢や成長が必要になってきます。当塾の原点は親が変われば子どもも変わるということ。そこに気づかず、入塾さえすれば解決できると思っている親御さんが後を絶ちません」
自ら考え行動できる人材は、どの分野でも活躍できる
【福田】
「一流大学から大手企業へというのは、親の見栄もあるのでしょうか…。親御さんに自分軸がないから、世間に振り回されてしまうのではないかと思います」
【村上】
「確かに…。学歴コンプレックスがあるから、子供には大学に行かせたいという気持ちも分かりますが、それが子どもの希望と合っているか、一度考えてほしい。それに、就職で大企業に人気が集まるのは親からの刷り込みも大きいのでしょうね」
【福田】
「中小企業やベンチャーでも、やりがいを感じられる会社が多いのに残念ですね。それに、自分の意見をきちんと言えて、考えて行動できる人材なら、学校出身も関係なくどの分野でも活躍できるのに…」
【村上】
「成績を上げるだけの塾ならいくらでもありますし、また、大手の塾であっても廃業しているところも多々ある中で、当塾が生き残っているのは、考えて行動する子を育てているからだと思うんです。目の前だけはなく、広く物事をとらえ、新しい発想力を持つ人材となるには、まず自分で考える力を持たなければ、勉強だけできてもダメだと言い続けています」
得意な分野を掛け合わせて、世界の逸材に!
【福田】「それには自分はこれは好きだとか、これは嫌だとか、自分自身のことをちゃんと観察することも大事。その分野のトップになるにはかなり大変ですが、得意な分野をいくか持って、それを掛け合わせると、かなりの強みになります。世界の逸材になる可能性がありますよね」
【村上】
「根底に好きという気持ちがあれば頑張れるでしょうし、人がやらない分野だとさらにおもしろいと思いますね。知人が脱サラして農家になり、高級トマトを栽培して1リットルで5,000円のトマトジュースを製造・販売したところ、高くても安全で美味しく飲めるとアジアの富裕層に売れ行きが良いそうです。このように衰退している業界に敢えて飛び込むとか、世界に目を向けて市場を読むとか、あまりメジャーではない言語を学ぶとか、発想の転換ができれば、そこにビジネスチャンスがあります。そういう考え方を子どもの頃からできているか、大人になってから考え始めるのかで、両者には大きな違いが出ます」
【福田】
「確かに。考えて行動に移せる人は、偏差値関係なく、良い人材になりますね。100人が思いついても行動に移せるのは1人くらいでしょうし、行動に失敗はつきものですから、100回失敗しても1回成功すれば、失敗ではなく“過程”になりますから」
【村上】
「そこは本当に大事ですよね。失敗を失敗と思わず、成功の途中と考えてほしい。失敗したら親に怒られるから萎縮してしまう子がいますが、もし高校がダメでも大学受験で巻き返せばいいんです。ダメ出しばかりだと、お子さんのやる気が失せてしまいます」
医師になるには、私立のエリート教育が必須なのか?
【村上】
「福田院長にズバリ質問ですが、医師を目指す場合、私立の進学校をエスカレーター式で進まなければなりませんか?医師になるには、私立のエリート教育は必要でしょうか?」
【福田】
「そういうイメージが強いのでしょうが、実際、そのような教育は必要ないと思います。学校のレベルは関係なく、本気で取り組めば医師になれます。その証拠に、私は公立高校出身ですし、塾には通わず通信教育で勉強しましたから」(村上、もちろん知っていました…小学校~高校まで近くで見ていましたから。高校ではバケモノかと思えた程、彼は優秀でした…汗)
【村上】
「福田院長は親から勉強しろと言われましたか?」
【福田】
「いいえ。私は一度も言われたことがありません。私の場合、親や先生がプランを立てるのではなく、受験日をさかのぼって、今週やらなければならないことを自分で決めていました」
【村上】
「それは当塾の勉強のやり方と同じですから、現役の医学博士からお墨付きを頂けましたね(笑)。大人が決めた計画を子どもに押しつけると、その通りに進まないし成績も上がらない。自分で計画を作ると『やらなければ』という気持ちになりますよね」
【福田】
「そうなんですよ。自分で計画を立てるメリットは、その通りにいかなかったときに、また自分で考えて修正できることですからね」
ビジネスのPDCAを、子どもころから取り入れる
【村上】
「偏差値35からスタートした塾生が、まさかまさかで東洋大学に合格ったのは、自分で決めた計画に沿ってコツコツと普段から勉強をしてきたからです。当たり前のことを当たり前にやってきた結果なんですよ」
【福田】
「すばらしい成功体験ですね。ビジネスの世界ではPDCAがよく使われていますが、子どものころから、PDCA(Plan=計画・Do=実行・Check=評価・Action=改善)に慣らしていけば、受験前だけ勉強をしている人とは、学力に大きな差がつくと思います」
【村上】
「おっしゃる通りで、経営学でのPDCAを普段から子どもに意識させることで、偏差値以上のものを得られると思っています。PDCAを子どもにも親にも分かるように簡単にして取り入れれば、勉強だけではなく子育てもうまくいくのではないでしょうか」
今の時代に合った指導方法とは?
【村上】
「私たちの時代のように厳しく指導すれば、今の子どもは萎縮するか反発する。だから、今の時代に合わせた指導方法が必要です。青山学院大学陸上部の原監督は、叱らず、褒めて育てる。自分たちで考えて自由にやらせていることで有名ですが、結果が出せないときは強制的に引退させるそうで、結果次第ではシビアなんですよね。うちの塾に置き換えれば、スマホばかりやっていて、勉強しない子に『テストで400点取れなかったらスマホ解約』と約束させる。この方法だったら、親御さんが怒って勉強させることはありません」
【福田】
「なるほど。本当にスマホを手放したくなかったら本気で頑張るでしょうね。筋も通っているから本人も納得せざるを得ない。親御さんのストレスもなく、お子さんも人間的に成長できるし学力も上がる。感情的に叱らなくても子どもが自主的に勉強する仕組みですね」
【村上】
「はい。指導者が感情に任せて怒るのは勉強もスポーツも伸びません。私は普段、怒鳴ることはありませんが、成績上位の子が他の子をバカにするようなときは思いっきり叱りますし、人間としてダメなところは厳しく指導します」
勉強だけではなく「心」を鍛え成長する塾生たちに期待!
【村上】
「最後になりますが、将来、社会的に成功するのはどのような子だと思いますか?」
福田 「自分をよく観察して得手、不得手を知ることができる人。目標を持って進みながら、GPSのように今自分がいる位置(目標までの距離)が分かる人。失敗を楽しむくらいの気持ちで進める人。そのためには、親との関係も大切です。私は親として子どもの可能性を広げるために、小学校のうちは習い事やスポーツクラブなど可能な限り、体験させてあげたいと思っています。できないことを否定せず、できることを伸ばしてあげたいですね。平均的な子どもではなく、突出した部分を持つ子に育てたいと考えています」
【村上】
「なるほど。突出した部分を持つ人は社会に出てからも強いですよね」
【福田】
「今は転職が当たり前ですし、大企業に入らなくても、得意分野でやりたいことを見つけて起業するという選択肢もあります。色々と選べる時代だからこそ『自分がどうしたいのか?』という軸をしっかり持って進んでほしいです」
【村上】
「そうですよね。昔は石の上にも三年とか、一度就職したらとにかく我慢しろとか言われていましたが、今の時代は、嫌な仕事で若い貴重な時間を潰すのではなく、やりたいことに挑戦したらよいのではないかと」
【福田】
「インターネットを使って自己アピールできる時代ですから、より専門性を極めると武器になりますし、小さなコミュニティやニッチな世界で活躍してもおもしろいかと。やりたいことと、やるべきことがあって、それが重なっていればベストなのでしょうが、夢のために仕事をがんばるという生き方もあるでしょう。どの分野に進むにしろ、AQURASさんで学んだ塾生さんたちは勉強だけではなく、心も鍛えて、主体性のある人として成長されているので、社会へ出てからも期待しています」
【村上】
「ありがとうございます。医学博士、クリニックの院長、そして4人のお子さんの父親である福田院長から、貴重なご意見をいただくことができました。私の指導方針に関してはお墨付きをもらえたので、これまでやってきたことは決して間違いではなかったと、改めて確信しました。今日はありがとうございました!」(対談後は、院長行きつけの大船の寿司店で昔話に花を咲かせて…旨い酒と肴で、夜はどんどん更けていく…)
福田 真 氏
Akala Village 代表理事
アカラクリニック 院長(神奈川県鎌倉市)
福田 真 氏
「学力再生工房AQURASの指導を推薦します!」
(私がAQURASをおススメする理由)
クリニックの外来で特に心療内科の患者さんを診察するとき、またクリニック管理者として人事関係の問題に取り組むとき、常々思うことがひとつあります。
若いときからの教育って本当に大事だな、ということです。
教育というのは、学歴が語られる文脈にはありません。「良い企業」に入るために高得点をとることではなく、むしろ真逆だということは塾長のコメントや生徒たちの手記を読めばわかります。
私は中学高校と、いわゆる「優等生」でした。
中間期末テストに向けて猛烈に勉強し、高得点をとってイチバンになることに快感を覚えて、ただそれだけを楽しみに生きるという暗い人間でした。
ただ、高得点をとるのは目的ではなくあくまで手段であり、常に未来志向でした。
将来自分はなにになりたいのか、どう在りたいのか。自問自答の日々でした。暗いなりにも理由があったということです。
時代は変わりつつあります。
高度経済成長期における、大企業という大きな船にとりあえず乗っかって、その上でとりあえず頑張っていればいいという時代はとっくに終わっています。
当時、その大きな船は高度成長という大きな波に乗っており、船員はおかしな波風立てず、おとなしく一生懸命定年までしがみついていれば幸せが保証されるという時代でした。
では現代という、高度に成長しきってしまっており、むしろ少子高齢化に伴い明確に縮小しつつある社会において、幸せでいるために必要なことはなんでしょうか。
それは、「主体性」です。
「自分らしさ」であったり、「自分軸」と言い換えることもできます。
これからの時代は、とりあえず乗っかっていればいいという大きな波は来ません。
それどころか、ぼーっとしていたらいつの間にかひとり沖に流され取返しのつかないことになります。
サーファーのように自ら海に出て、自分の呼吸に合わせて小さな波に乗り、自ら道を切り開くチカラが必要になります。
うまく波に乗れずに海にドボンと落ちることの方が多いでしょう。でも失敗を失敗と思わずにただ前を見る。
そこで必要なのが主体性であり、能動的に動く感性と行動力です。
このように、主体性の重要性や価値を語るのは簡単です。
その一方でそれに気づき、そして身につける術が容易でないのが難しいところです。
若いうちからの教育こそが成せる業ですが、学校だけで身につけることができるのは(私のような)一部の変人だけです。
さて、この村上塾長率いるAQURASは、お世辞抜きにこの主体性を育んでくれる稀有な学習塾です。
純粋に、ここで育った若い子たちと将来一緒に働きたいと思います。
心から、推薦します。
福田 真 氏 プロフィール
弘前大学医学部卒業、茅ケ崎徳洲会病院、湘南鎌倉総合病院で研修後、東京医科歯科大学医学部附属病院膠原病・リウマチ内科入局。
その後も多くの病院や診療所で研鑽を積む。東京医科歯科大学大学院博士課程修了後、2016年アカラクリニック開業。
リウマチ診療だけでなく一般内科、心療内科、訪問診療まで精力的に取り組む。家庭では4人の子どもの良き父親でもある。
※塾長:村上とは、千葉市の団地で共に過ごした幼馴染であり竹馬の友。小中高の12年間を経て、ようやく(?)別々の道へ。
福田氏が開業されたアカラクリニックは、神奈川県の大船にあります。
福田氏はとても実直な方で、誰からも信頼される総合内科専門医です。
湘南近辺にお住まいの方、ぜひご相談をお薦めします。