Amazonベストセラー1位「防衛大で学んだ無敵のチームマネジメント」著者と、子どもの心を書き換え「強い子に育てる」塾長のスペシャルトーク!
Amazonベストセラー本「防衛大式最強の仕事」の著者であり“人材育成”のプロとして活躍されている濱潟好古さんと、「心を書き換え、どこに出しても恥ずかしくない強い子に育てる」指導を実践している学力再生工房AQURAS塾長の村上浩司さんが『人材教育』と『子育て』を掛けた「ぶっちゃけトーク」を炸裂!
お互い“人を育てる”仕事に就く者として、これからの時代はどう映るのか?若者の“育て方”のルールや、親の子どもへの関わり方までたっぷり語ってもらった。 【文・構成=真田はる代/撮影=真島由佳里】
褒めて伸ばす? 厳しく叱って育てる?
【村上】
子どもの成長のためには、褒めて伸ばすか、叱って育てるか、またはその両方か…。意見が分かれるところだと思いますが、人材育成の分野で活躍されていらっしゃる濱潟さんはどのようにお考えでしょうか?
【濱潟】
子どもの成長については長期的に見るべきなので判断は難しいですね。ただ、褒めるも叱るも、主観が入ったり、その日の気分に左右されることもあるので、私は絶対評価を取り入れています。つまり、自分たちが決めたことをしっかり守れたときには褒めます。
例えば、塾生さんなら「何月何日までにこの参考書を終わらせる」など、本人が決めたことを達成できたら褒めるということです。仕事でもそうですが、人と比べ褒めたり叱ったりしないこと。この方法では人は伸びませんから。
【村上】
確かにそうですよね。
私も子どもたちには自分で決めさせることを大切にしています。
入塾面談では親御さんから「勉強しないので何とかしてください」と言われることが多いのですが、私は親御さんに対して「では、あなたが子どものとき、親から言われて勉強しましたか?」と尋ねます。すると黙ってしまう方が多く、なかには怒ってお帰りになる方も。親御さんが成長しなければお子さんも成長しませんから、それでお帰りになる方がいても仕方ありません。
人は自分で決めたことでなければ動きません。ですから「勉強したい」という気持ちへ、いかに持っていくかがポイントだと思っています。
【濱潟】
まさにその通りで、ビジネスにおいても動機付けが大切です。自分で決めたことを守るのが基本ですが、それには個々のレベルに合わせたルールにすること。
例えば「今日はスマートフォンを使わない」と本人が決めて、それができたら褒める。それでいいと思いますよ。
【村上】
時代の流れもあり、叱って育てる親御さんが少なくなったと感じています。核家族化が進み、近所づきあいも希薄でお母さんが孤独になっていることも原因のひとつかなと。
自分の子育てに自信を持てないお母さんが増えていて、子どもに嫌われたくないから叱らない。そして、安易に褒めてしまうんでしょうね。
【濱潟】
それぞれの性格や生まれ育ってきた環境がありますから、人材育成には「これが正解」と言うことはなく、それぞれに合った方法があると思うんです。
そんななかでも、絶対にできることを自分で決めて、それができなかったら叱るというのは、子どもでも大人でも共通して言えること。そして最もやってはいけないのが感情的に叱ることですね。
【村上】
そうですよね。私が叱るときは、無断遅刻や欠席、約束した宿題をやってこなかったとか、だれが見てもそれはダメと思えることだけ。点数が下がっただけでは叱りません。
【濱潟】
私が担当している人材育成の研修では、担当者と事前にルールを決めています。例えば、「時間を守る」、「ミーティング中に他人の意見を否定しない」などのルール決めて、これができなかったら年齢関係なく叱りますね。
【村上】
なるほど。昔のように理不尽な怒り方では人は育ちませんからね。また、叱っているだけだと萎縮してしまうし、安易に褒めるだけだと自信過剰になるので、バランスよく両方を入れていくのが難しいところでしょうね。
【濱潟】
確かに…。成績がよく周囲から褒められる営業マンのなかには、自意識過剰になる方もいます。いくら自慢してもよいのですが、人を馬鹿にすることはダメですね。
【村上】
それは子どもたちも同じです。自分がテストで高得点だったからと、周囲をバカにした子はしっかり叱っています。将来を考え、子どものうちに修正しておかなければならないところです。
【濱潟】
人をけなして、どうこう言っている間はその人の成長が止っています。それは二流のやること。人は自分の力だけでは成し遂げられないことが多く、この先、他人の力を借りなければならないときが必ずやってきます。ですから、他人を見下していると、「他力を借りる権利を放棄していること」と同じ。そんなことでは、将来的に自分が困るんですよ。
【村上】
「他力を借りる権利を放棄していること」ですか…心にストンと落ちました。
子どもたちには、他人を見下したりせず、人の心の痛みがわかる人間になってもらいたい。痛みがわかるからこそ、自分を鍛えて強くしていくことも必要だと理解してもらえたらと。
心のあり方は点数をつけられないので、数字化はできませんが、それをしっかりやっておかなければ大成しませんよね。
【濱潟】
その通りです。AQURASさんでは、点数を上げることではなく、人としてのあり方に焦点を当てていらっしゃいますから、村上さんのお考えには大いに賛同します。
褒めるか叱るかについては、自分で決めたことが達成できたら褒める、人をバカにしたり、ルールを守らなかったり、人としてダメなことをしたら、しっかり叱る。これまで通りでよいと思いますよ。
誘惑に負けない子を育てるには? 自己管理は自然と身に付くのか?
【濱潟】
子どもは最初から自己管理ができなくて当然。そこは親がしっかり管理してあげるべきでしょう。ちなみに防衛大学校では一年生は上級生に管理され、徹底的にルールを守るよう鍛えられます。それによって上級年になると自己管理ができるようになるんです。
【村上】
当塾もルールを守ることを大切にしています。
成績を上げるのは二の次と考え、まずは自己管理ができるようになること。一時的にテストの点数が上がることは、長期的に見たら意味がありませんから。
規律を守る、挨拶をするなど、当たり前のことを当たり前にできるようになってほしい。そして、生活習慣の改善=自己管理と考えていますから、それができるようになれば成績は自然と上がってきます。例えば、野球なら素振りを繰り返してこそ上達するように、将来、やりたいことがあるなら、まずは人としての土台をしっかり作ること。
そのためにも、さまざまな角度から種をまいて、芽が出た方向が間違っていたら正す。今はその繰り返しです。
【濱潟】
村上さんのおっしゃる通りだと思います。挨拶や歯磨きなど、親がうるさく言い続けると、それが習慣になりますよね。自己管理は自然と身に付くものではないので、当たり前になるまで、親御さんや周囲の大人のサポートが必要です。また、“当たり前の基準”が人によって違うことも課題で、今後はその基準を高めていく必要もあるでしょうね。
【村上】
自己管理ができるようになると誘惑に勝てるようになりますからね。
そこで「決めたことを守るためにも誘惑に負けない子どもをどう育てるか?」ですが、痛い目に遭う、恥をかくことも必要だと思っています。
テストでの高得点を約束した子どもが、誘惑に負けて遊んでしまった結果、低い得点を目の当たりにするなど、痛い目に遭って落ち込んだときは心を改めるよい機会。そこでさらに厳しく叱ると、それがきかっけとなって心を入れ替える子もいます。
絶好調のときは人の意見が耳に入らないので、落ちたときこそ自分を変えるターニングポイント。自己管理能力が身に付くチャンスだと思っています。
【濱潟】
確かに、それはシンプルで効果的な方法だと思います。さらに付け加えるとしたら、子どもから「あなたには言われたくない」と思われないように、言う側も人間力を高めないと。
これは社会人でも同じことで、部下にそう思われないように、上司も己に磨きをかけること、常に向上心を持つことが必要です。また、他責と自責の両方を考えるなど、指導する側も自己を振り返ることが大切です。
【村上】
なるほど。言う側も人としてのあり方が大切で、ただ感情で叱っても気持ちは伝わらないということですね。人を使う側の意識向上も必要ですし、社会全体でもコンプライアンス意識が高まっているなか、人が追いついていない状態なのかもしれませんね。
私が気をつけているのは、行動だけを叱り、人格否定をしないこと。
人格を否定すると被害者意識だけで終わってしまいますから。
【濱潟】
これをやったら叱るというルールを決め、明文化することが重要で、進めて行く上で、さらにルールを付け加えていけばよいのではないでしょうか。
明文化した後は、その目標にどれだけ近づけるか、考え方や行動などの質を高めていくためのトライ&エラーを繰り返し、エラーが出たら真摯に向き合う。これを続けていけば組織のノウハウとして残ります。
一番よくないのは、どうして怒られるのか、本人がわかっていないパターン。その理由がわかるようにするためにも明文化は役立ちます。「ルールに反したら厳しく指導します」と保護者にも納得していただけばよいかと。
【村上】
そうですね。何で怒られているのか自覚するためにも明文化は必要ですね。貴重なアドバイスをありがとうございます。
そして、最近、深刻化している問題はスマートフォンです。子どもたちはスマートフォンを使う時間が長く、本来、学習や睡眠に使うべき時間が奪われ、当然ながら成績にも関係しています。
【濱潟】
スマートフォンをやりすぎて点数が上がらない子どもには「スマートフォンを使ってもいいから点数を上げる」もしくは「スマートフォンを使わずに点数を上げる」どちらか、本人に選んでもらえばいいのではないでしょうか?
【村上】
なるほど。本人に決めさせるんですね。スマホを使って点数をとれなかったら自己責任ですから、没収されても仕方ありませんよね。これなら叱る必要もなくなり、親御さんも助かるのではないでしょうか。叱ってばかりだと親御さんもストレスがたまるでしょうし。
【濱潟】
自分で決めたことなら、言い訳も反抗もできません。
また、ルールを破ったら罰せられることは社会の決まりですから。
子どもたちはやりたいことをやる権利がありますが、それに伴った義務もあります。例えば、将来、芸能人になりたければ、それに備えてダンスのレッスンに通うなど、権利を主張するなら義務を果たさなければなりません。これは社会人も子どもも同じ。義務と権利があることを、早いうちから覚えてもらえたらと。
【村上】
そうですね。義務と権利や、ルールと罰則は子どもも社会人も共通のこと。だからこそ、テストの点という目先のことではなく、将来を見据えた線で考えてもらいたいです。
【濱潟】
線の先には大きな面がある。何のためにやるのか、それが将来、何につながるのか、動機付けができると一番よいのではないでしょうか。そこを本人が理解してこそ、誘惑に負けない子どもが育つんだと思います。
定期テストで高得点を目指す勉強は、社会人になってからの仕事力につながるのか?
【村上】
当塾の方針のひとつが「強い子を育てる」ということ。人の強さ=学力、精神的、やがては経済力だと考え、幸せになるための力をつけてほしいと思っています。
そして、幸せになるためには経済力も必要ですから、生産性の高い人材を育てることを目指しています。
受験で高得点を狙う子どもが入塾してきますが、普段の中間、期末テストなどでよい点数を取れない人が急に受験で高い点数を取れると思えません。
テストに向けて計画を立て実行する。そして、できなかったところを改善する。このPDCAサイクルが中間や期末テストであり、仕事で言えば、納期を守れるよう計画を立てることや、売り上げ達成を目指すための検証、改善と同じ。だからこそ、子どものうちからしっかりとそれを理解し実行できれば、大人になっても生産性の高い仕事ができるようになる。
つまり、定期テストの勉強にしっかり取り組むことは、将来、社会でも必ず役に立つことだと言えるのですが、残念ながら、そこまで見えていない方が多いんです。
【濱潟】
確かに…。子どものうちからPDCAサイクルを身に付ければ、間違いなく将来、仕事の生産性につながることでしょう。
そして、大切なのは結果ではなく「成果」です。受験やスポーツに一生懸命、取り組んできた学生は社会でも上手く行くことが多く、それは、期日までやるべきことをやって、よい成績を残してきたからなんです。
結果とは、なんとなく時間が過ぎたことで生じた状態。「成果」とは行動して生まれたよい結果のこと。期日から逆算して計画を立て、優先順位をつけ、やるべきことをとことんやる。それで生じたのが「成果」。当然ながら、やるべきことをやらなければ「成果」は出ませんからね。
【村上】
なるほど。結果よりも「成果」に焦点を当てて考えるべきなんですね。
塾の運営も同じで、目先の売り上げだけを求めて塾生を集めるのではなく、塾の質を重視しているので、成果という形では残せているのではないのかと。
生徒をお客様扱いしている他塾とは違い、方針に合わない生徒は、残念ですが辞めていきますし…。
【濱潟】
それは塾生の質が高まっているよい状態ですよね。まさに土壌が肥やされているので、新しくよい芽がどんどん出てくると思いますよ。合わない人がどんどんやめている企業は一時的に苦しくなりますが、そのあとで上昇するケースが多いですから。
【村上】
合わない人は去っていくものですが、そこで素直さがあればそうはならないのかと…。
生徒にもスタッフにも言えることですが、素直な子は伸びますし、仕事力も高くなりますよね?
【濱潟】
その通りです。素直じゃない人は社会に出てからも伸び悩みます。プライドがあるから難しいでしょうが、言われたことはいったんすべて受け止めることが大切なんです。まずは相手の言うことを聞き、その通りにやってみること。
企業のリーダー研修でも話していることですが、社長の器以上に会社は大きくなりませんから、トップこそ自分の生産性を高めていく必要があります。
塾も企業も、個々のポテンシャルを引き出し、みんなの力を借りながら、最高のアウトプットにつなげるということは同じですよね。
【村上】
それぞれが人として高めていく姿勢でいれば、子どもでも大人でも、さまざまな場面で上手くいく。すべては己の人格の問題ですよね。
自分を高める=成長ですから、子どもたちが当塾を通して、これから生きていく指針が構築できたり、自分を高める方法を自ら考えられるようになったり…。これは子どもたちの成長を感じられるうれしい瞬間なんです。
それに、もし点数だけを追い求めていたら、当塾は生き残っていないでしょう。
設備ではなく人材育成に力を入れ、価格競走にも乗らず、良いものを提供し続けることでここまで来ました。
これからも高い質を保つためには、スタッフそれぞれが己を高めていかなければならないと肝に銘じています。
【濱潟】
大手に立ち向かう弱者の戦略として価格勝負では解決策にも差別化になりませんから、その点、AQURASさんは強みを生かした塾のカラーが全面に出ていますよね。
【村上】
ありがたいことに、都内や県外・市外など遠方から通ってくれる塾生がいます。万人受けしなくても、良さを分かって下さる方に選ばれる塾でありたいと思っています。
【濱潟】
今回のお話を通して、AQURASさんは、自立型の人材育成を実践している学び家だということがよくわかりました。村上さんのブレない思いがスタッフ育成にもつながっていることはとてもすばらしいです。
わが道を行くのは風当たりが強いこともありますが、これからもお互いに己を貫いていきましょう。
【村上】
濱潟さんとお話をさせていただき、何においても一番大切なことは己の「心」を徹底して高めていくことだと確信しました。子どもの世界は社会の縮図であり、子どもでも大人でも物事の本質は変わりません。
子どもたちには、それにいち早く気づいてもらい、社会で活躍するための力をつけてもらいたいと改めて感じています。
社会をよくするために、よい人材を送り出したいという思いは、私も濱潟さんと一緒ですから、これからもご指導よろしくお願い致します。
濱潟好古氏
Amazonベストセラーランキング1位
「防衛大で学んだ無敵のチームマネジメント」著者:濱潟好古氏
「学力再生工房AQURASの指導を推薦します!」
(私がAQURASをおススメする理由)
「どこに出しても恥ずかしくない子供を育てる」
初めて、村上塾長と話したときにこうおっしゃられていました。
「第一志望の学校に合格させる」「定期試験での順位を上げる」「模試判定のランクをあげる」といったことを第一優先に考える塾講師が多い中、この発言に衝撃を受けたことを今でも覚えています。
学力再生工房AQURASさんでは、塾生1人ひとりの夢や目標に焦点を当てて、まずは「人としてどう在るべきなのか」というところから教育します。
学力よりもまずは人間力を高めることに重きを置いています。点数や偏差値の上げ方は二の次です。なぜならば、人としての「在り方」がしっかりとしていれば「やり方」は後からついてくるためです。
私自身も経営者や中間管理職といったリーダー向けに「リーダーシップ」や「人材育成」といったテーマで講演や執筆、コンサルティング事業を行っています。
まず、最初に話すことはリーダーとしての「在り方」です。
業績の上げ方、部下の育成方法などといった「やり方」ももちろん大切ですが、それ以上にこのリーダーとしての「在り方」は本当に大切になります。「在り方」を高めるためには「人間力」を磨く必要があります。
リーダーの「人間力」が高ければ、部下はついてきますし、組織としての成果も必ず出ます。
先の「どこに出しても恥ずかしくない子供を育てる」という方針は、塾生1人ひとりの「人間力」を高める教育と言えるのではないでしょうか。
この教育は子供たちが社会に出たときに必ず役立つと私は考えています。
「学力」を高めることよりもまずは「人間力」を高める。このような思いで塾運営をされている学力再生工房AQURASさんに共感しましたので、今回推薦文を書かせていただきました。
当塾から1人でも多くの素敵な子供たちが生まれれば、これほどうれしいことはございません。
濱潟好古氏プロフィール
チームマネジメント・人材育成コンサルタント。株式会社ネクストミッション代表取締役。
1982年福岡県生まれ。防衛大学校卒業後、IT系ベンチャー企業に営業職として入社。防衛大時代に学んだ経験を基に、独自に構築した「最強の仕事」術を活用し、入社2年目から入社5年目まで売上No.1営業マン。