箱根駅伝ですっかり時の人となった青山学院大学の原監督と陸上競技部ですが、基本的に学生の自主性を尊重し、褒めて伸ばすを実践されているという顔をご存知の方が大半かと思います。
ですが、原監督の著書には、全く想像もできない一面も記されています。
今日はその著書の一部をご紹介します↓
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自分のことを「昭和のクソオヤジ」という原監督について疑っている方もいるかもしれない。外見はスマートで甘い顔立ち。本当は現代にすっかり順応した「オヤジ版リア充」なのではないかと。
いやいやどうして、やはり「昭和のオヤジ」だ。
言葉のチョイスが「雪隠」というだけで、もう充分すぎるほど昭和の男である。人柄は温厚で、現在の選手たちは怒ったところをあまり見たことがないと言うが、原監督が怒るポイントは「男気」に背いたときだ。
約束を守らない、自分で決めた目標に向かって努力しない…。
「今の若者は他人からどう見られているのかをとても気にしているので、そこを逆手にとって “今のままではみんな君を信用しないよ” と伝えます。これは効きますね」
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メディアの伝え方の問題なのか、表面しか物事を受け取れない方々の都合の良い解釈の問題なのかはさておき、安易な褒めて伸ばすが横行して、子どもがつけ上がって勘違いを起こして、親御さんも制御できなくなる…というケースが最近増えてきましたね。
町田の高校の不良生徒があおって先生に手を出させて辞めさせるように仕向けたケースなど、この先どんどん珍しくなくなると思います。
私も規律を重視する人間なので、学力や成績面ではあまり塾生には言いません。ですが、規律を破った者、怠惰な行動をとった者は、容赦なくコテンパンに潰します。
「どこに出しても恥ずかしくない子に育てる」と塾の一丁目一番地の指導理念のもと、学業優秀だけでなく、行動や態度面においても、社会から認めてもらえるような人間性をもって送り出したいと考えているので、そのためにも「心」を書き換えさせて行動面を律していく…これまでも、そしてこの先もこの方針は変わることなく徹底していきます。
塾生の親御さんからはご理解を頂戴してご支持もらっているんですが、やはり自分に大甘な性格を変えられないまま辞めていったお子さんたちに撒き散らされているためか、「スパルタだ、許せない!」「暴力塾長だ!」「子どもを叱るなんて論外だ!」などなどのお声を塾生が拾ってきてくれるので(笑)、やはり有名人みたいな効果にはつながらないな~と苦笑いするしかないです(笑)。
褒めて伸ばす、自主性を尊重する…その言葉を表面だけ受け取る方が、どんなものでも「成果」を出すことは難しいと思います。己を律し、己を高めない限り、望むような結果が手に入るわけがないんですから。
逆に、そういった表面的な回答をされる方がどの程度の思考なのかということも、皮肉な話、全部見えてしまいます。
言葉の「ウラ」と「真実」はどこにあるのか…そこに辿り着いて、答えを出せる方こそが、社会的に成功を手にするのではないでしょうか。
私の申し上げている内容を断罪するなり批判するなりされている方は、ときに、お子さんに嫌われる覚悟を持ってでも、お子さんを正していこうという気構えがあるのか…私はそう感じます。
原監督ほどの方でも、やはり人としての本道を外れた者には厳しく対処する。
それは、時代の先を生きるオトナの務めなんだと思います。
最近は、それすらめんどくさくなって、お子さんに甘いことしか言わない親御さんも増えてしまいましたが、時代が変われど、それは違うと改めて強く申し上げたいですね。