スーパーキッズ秋の大体験学習会の開講をお知らせして、有望なやる気ある小学生が入ってきています。真面目に、自分自身の可能性を高めることに精を惜しまない建設的なお子さんが来てくれる傾向にあるのは、ウチの塾としても喜ばしいことですね。
面談での小学生の姿勢というのは、特に親御さんの子育てが大きく表面化するところです。
小学生とはいえ、お子さんの立派な立ち振る舞いを見ていると、親御さんの日々の家庭でのお子さんへの接し方や声掛けの仕方がしっかり成されているんだなと、私も感心しきりですね。
さて、今日は下町ロケットのモデルとなったエンジニア:植松努さんのブログより文面転載にてご紹介します。少し長いですが、一読する価値があると思います。
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昔、ある地方で、みんなが一生懸命に農業の仕事をしている時に、
1人だけ川を眺めている若者がいたそうです。
その若者は、まわりからはいろんなことを言われたそうです。なまけもの、とか。
でも、やがてその若者は、川の力を利用した機械を発明します。
それによってその地域は、大いに発展したとか・・・。
これ、うろ覚えですが、たしか、どこかの企業の創始者の話だったと思います。
人が1人でできることは、1人分です。
それでは、たいしたことはできません。
だから、みんなで力をあわせるのは、とても大事なことです。
でも、その力の合わせ方とは、必ずしも、全員が同じ事をする、ではないです。
でも、日本人は、ともすると、「全員が同じ事をする」を美徳とします。
問題解決は、すごく大事なことですが、
問題解決のための手段を考えるチャンスを与えず、
誰かが考えた問題解決の方法を、全員一致でやってしまったら、
それは、なんだか一致団結の高揚感はあるでしょうが、
でもそれでは、実は、永久に進化できないです。
改良や発明は、たいてい、それまでの方法と違うことをすることになります。
それは、一回でうまくいくとは限らないし、
そもそもうまくいかないことも多いです。
僕は、それをやるのは、集団行動ができない人達だと思っています。
植松電機のメンバーに、「ピラミッドの石を動かしたい」と言ったら、
おそらく、最初のうちは、あーだこーだ話し合ってると思います。
もちろん、コロとかロープとかも試すでしょうが、
それ以外にも、いろんな方法を試しはじめると思います。
もしかしたら、セメントを持ってきて、現地で石を作るとかやりはじめるかも。
ていうか、そもそも、ピラミッドって、なんのために作るの?という議論にもなるかも。
だから植松電機のメンバーは、「理不尽な事」に対して、異常に反発する傾向があります。
僕はそれでいいと思っています。僕もそうだし。
確かに、社会には理不尽な事は沢山あります。
たとえば、警察の交通取り締まり。
事故や違反を防止したければ、隠れていないで旗でも振ってろ!と思いますが、
彼らは隠れて捕まえます。
それは、彼らの実績が「検挙数」や「職務質問の数」で計算されるからです。
「予防数」は、評価のしようがありませんから。
だから、理不尽だけど、そもそも違反をしてるのは僕です。
それでも、「こんな普通の車捕まえてないで、もっとひどい車捕まえろよ!」とか思うけど。
警察に捕まったら、なんとも理不尽だと思うから。恨み言も出てしまいます。
でも僕は、そういうときは「ああ、これはきっと、僕の注意力が低下しているというシグナルだな。ここで捕まっていなければ、このあと大事故を起こしたかもしれない。」と思うようにしています。(ちなみに僕はやっとこゴールド免許に復活しました。)
話がそれました。
世の中には、理不尽な事が沢山あります。
でも、学校は、理不尽な事をあきらめて受け入れることの練習をさせる場所であってはいけません。
全員一致の行動の強制、そして、連帯責任。
みんなが同じペースで同じようにやることの強制。それからはみ出たら怒られる。
これは、地獄です。
たとえるならば、登山です。
元気な子達は、先に行きたい。でも先生から「そこで待ってろ!」と怒られる。
遅い子達は、ものすごく苦しい、辛い、でも「さっさと来い!早くしろ、みんなを待たせているぞ!」と怒られる。
元気な子が、待ちぼうけで、やる気も失せた頃に、やっと遅い子達が到着。
そして、到着と同時にスタート。遅い子達は休むことができず、元気な子達は、時間の無駄。
早生まれと遅生まれで、1年も成長に差があるのに、
なぜ、みんな同じペースでいけると思うのか?なぜこんなことするのか?
戦後、あれほど軍国主義に反対していた学校が、なぜこうも軍隊的な教育を行うのか?
いっとくけどね、軍隊も、企業も、ある目的を達成するために、
必要とされる条件をクリアすることを人材に要求します。
これは、当然のことです。
でもね、教育でそれやったらダメです。
僕は、教育に、「落ちこぼれ」という言葉があること自体が納得できないです。
僕は、小学生の頃、テストが嫌いでした。
なぜなら、わからないことがあって、テストの点数が低くても、
リトライが許されなかったからです。
授業はすぐに次の内容に行ってしまいます。
そのたびに「苦手」が増えていきました。
学校は、理不尽を解決する人間を作る場所であるべきです。
でもね、学校の先生達自体が、主のような先生(たいてい感情的で、不愉快をすぐに表します。)の顔色をうかがって、理不尽な事をあきらめています。
先生自体が、波風を立てないようにしています。
なんたって、我慢していたら、数年で離れられるはずだから。
でもね、子どもにとっては、たったの1年だって、ものすごく大きな影響です。
そして子ども達は、そんな先生の行動を学習してしまいます。
先生は、子ども達の疑問に、真剣に考える努力をすべきです。
「なぜ宿題をやらないといけないの?」=「お前のためなんだから、やりなさい」
「なぜ学校にいかないといけないの?」=「義務教育だからだ」
「なぜわかってることをなんども教えるの?」=「遅い子を待っていなさい」
では、子どもは納得しないね。
で、一番大事なのは、わからないなら、わからない、と言うことです。
「えー。そうだね、考えて見たら、なんでだろうね?
よし、先生も考えて見るよ。ちょっと時間くれるかな?」
と、勇気を出して言うことは、そんなに難しくないはずです。
そのあとは、真剣に考えてください。
「なぜ、宿題のない学校が成り立ってるのだろう?」
「なぜ、ヨーロッパでは宿題がない国があるのだろう?」
「なぜ、飛び級制度があるのだろう?」
「なぜ、テストも宿題もない、授業もない学校があるのだろう?」
ちょっと調べたら、なんぼでも情報は転がっています。
最悪の答えは「そんなこと考えている時間なんてないんだ! そうやれって言われてるんだから、余計なこと考えないで、言われたことを言われたとおりにやればいいんだ!」です。
すげー楽ちんな答えですが、これを言ったら、
生徒からバカだと思われて、思いっきりなめられます。
注意してください。
生物は、オスとメスとで交配して子どもを作ります。
それは「ちがう」を目指すからです。
自分と同じものを作ってしまったら、一つの病気で全滅します。
だからこそ、大好きな自分の遺伝子を半分捨てて、訳のわからん他人の遺伝子を半分入れて、自分たちとちがうものを生み出すのです。
それは、生き延びるために必要なことです。
しかし、日本では、「同じ」が要求され、「違う」はおかしい、と言われます。
そんな社会は、一つの価値感の変化で、滅びかねません。
もうすでに、単純作業はロボットがやっています。
これからは、人間が持つ個性こそが、ロボットが持たないものです。
その個性を伸ばせるのは、実は、親ではなかったりします。
もちろん、親も、子どもの個性を伸ばすためには、すごく大事な存在なのですが、
近すぎるのです。
実は、子ども達の個性を伸ばすときにとても重要なのは、他人です。
それも、親が敬意を感じるような他人です。
僕は小学生の頃に、学校の勉強はまるでダメでした。
でも、紙飛行機は大好きです。
自分オリジナルの紙飛行機を作っていました。
あるとき僕は、鳥の紙飛行機を作りたいと思います。
そこで、鳥の勉強をしはじめます。
僕が選んだ本は、分厚くて、ものすごく字が細かかったです。
でも、鳥の飛行中の平面型が描かれていたのは、その本だけでした。
その本は、札幌で買ってもらいました。
で、帰りの電車をまつ間、母と一緒に、そば屋さんでご飯を食べました。
僕は、ご飯を食べてから、その本を読んでいました。
そうしたら、通りかかった品のいいおじさんが、
「え?その本読めるの?」と言いました。
その本を書いた人でした。北大の博士だったそうです。
その先生は「その本を、この年で読めるなんてすごいよ。きっと素晴らしい事をするよ。」と言ってくれました。
母さんも喜んでいました。それもあって、僕はものすごくうれしかったです。
この時の、この先生との出会いは、ほんの1分もなかったと思います。
でも、この先生の言葉が、その後の僕の人生で、力を与えてくれています。
本当は、学校の先生には、そういう力があります。
子どもの人生を支えるパワーを与えられる力があります。
それを自覚して欲しいと思います。
どうか、学校の評価項目だけで、子ども達の優劣を決めてしまわないでください。
子ども達に、あきらめ方を教えないでください。
子ども達に、生きるパワーを与えてあげてください。
子どもを、素直でまじめで勤勉なだけの奴隷の一員にしないでください。
日本の学習指導要領が目指す日本人は、おそらく、昭和の日本人です。時代遅れです。
お願いだから、未来を生きる子ども達のために、
いまの世界がどうかわっているのか?今の企業はどんな人をもとめているのか?
それを真剣に学んで欲しいです。
そして、教育の重要性を理解している企業は、力をあわせて、
子ども達のために未来を学ぼうとする先生を支えていきましょう。
そして、企業は、自社の働く仲間達にも、未来の社会のことを
沢山考えるチャンスを作りましょう。
だって、会社で働く仲間の中には、親もいるんだから。
ということで、大人がみんなで子ども達のために未来を見つけたら、
きっと、世の中が変わっていくと思います。
がんばりましょう!
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