冬期講習のお問い合わせを何回も頂戴する中で、ウチの塾はウチの塾で、スタッフ陣の教育に精を出している時期です。やはりサービスを提供するスタッフたちのオペレーションが、指導の質も左右するので。私のマインドセットだけで成り立っているものではないので、心も学力も両方育てる方向性を今後も大切にしていこうと思います。
なかなかブログに時間が取れないこともあり、今日はプレジデントオンラインに載っていた記事をご紹介します。思うように動かないお子さんをお持ちのお母さんにとっては、大きなヒントとなる内容です↓
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母親が子育て中に感じる「怒りの正体」とは?
母たちはなぜ、子育てに怒りをため込むのでしょうか? その怒りの正体は何でしょうか? 筆者はこのように考えています。
「なんで、アタシがこんな目に?」
子育ては、自分の意志で産んだ子どもに対して、自分の時間、健康、お金をすべて注ぎ込み、ご奉仕する行為と言えるかもしれません。すべてを捧げ、尽くしている。なのに、ただのひとつも思い通りに動かないというのはいかがなものよ、とイライラするわけです。
逆に言えば、「金・健康・時間」の無限搾取という不平不満が募って、わが子にそれをぶつけてしまうのでしょう。
ある15歳の少年が筆者にこう言ったことがあります。「お母さんは俺の姿を目の端っこに捉えただけで、スイッチが入るらしく怒鳴っています」
愛情を込めて怒っても子供はそんなふうに冷淡に眺めているのです。母は怒鳴り損です。さらに子供がさっさとどこかへ消えているのにも気づかず、母が誰もいない部屋に向かって怒鳴る光景は、もはや“思春期における風物詩”です。
筆者の感覚だと、この母親のイライラ期は子どもが14歳の時にマックスになります。おそらく「高校受験が迫っているのに、この自堕落ぶりはなんなんだ?」ということが原因でしょう。
「母親失格」の烙印を押されるのは嫌
わが国は過剰に「母の責任」を押し付けてくる傾向があります。子どもに何か粗相や不出来なことがあると、それらはすべて「母のせい」とされます。この空気がますます母を萎縮させ、母を不安にさせていくのです。
「ちゃんとした大人にさせなければ、私が母親失格のそしりを受けてしまう……」
実際、このアンケートでも62%の人が「母親失格だと思ったことがある」と回答しているのです。筆者に言わせれば、こうです。
母に失格も合格もありません。
母は家の中にいるだけで(専業主婦という意味ではありません)価値があり、もっと言うならば「子を叱ることは母の仕事」です。全世界に70億もの人が暮らしているそうですが、その70億人の中でたったひとりだけです、あなたの子供を本気で叱ることができる生命体は。それだけで、貴重な存在だと思うのです。
子も「ないない」、母も「ないない」、子育てはそういうものなのです。
子育てのイライラを緩和する5つの方法
しかし、真面目な性格の母親はこの状態を少しでも緩和させたいと願うでしょう。筆者がおすすめしている「緩和法」をいくつかお伝えしましょう。
【1:敵(わが子)は別人格であると割り切ろう】
己の自己コントロールだって難しいんです。ましてや自分以外の人間を思い通りにさせることなどできません。「親とは別の人生を生きようとしているのか」と、子の自己主張にムカつきながらも、その成長に無理やりでも目を向けてください。
【2:人生は転ばないと痛さが分からないものと達観する】
母は「転ばぬ先の杖」とばかりに、子どもの目の前の小石すらも拾ってしまいがちです。
しかし、いずれ母は小石拾いを諦める時が来ます。その時、初めて「道には石が落ちている」ことに気が付くようでは、子は生きづらくなるだけです。
母はいたらないくらいがちょうど良いのです。小石は小石のままにして「ああ、やっぱり転んだか」と、自分の力で起き上がるのを見守っていられる母でありたいものだと思います。
【3:機嫌が悪いことをカミングアウト】
多くの母は子育て時期にプレ更年期も含めると長い更年期にぶつかります。そのときイライラするのはホルモンのせいで、母のせいでも、子のせいでもありません。いわば生理現象なので、怒りたくなったら、怒鳴る前に「ごめん、機嫌が悪い!」と言って、伏線を張っておきましょう。
すると、あなたの家族も理由がわかって退避時間が稼げるでしょう。家庭平和のためにカミングアウトは大事です。
【4:プチ家出と褒め褒め日記のススメ】
母も人間です。機嫌が悪い時もあります。心の中に怒りがいっぱいになったり、不安で押しつぶされそうになったりしたときには、500円玉を握りしめて「プチ家出」をするといいでしょう。ワインコインで最大級に自分を“おもてなし”する作戦を考えてください。
たぶん、あなたは公園のブランコに座りながら、コンビニで買った100円珈琲を飲み「我ながら、安上がりな女だこと……」と言いながら、400円は握りしめて帰るでしょう。
そのうえで、帰ってきたら、毎日「褒め褒め日記」を書くようにしてください。
「今日は怒らずに夕飯を終えた」とか「家族に笑顔で『いってらっしゃい』と言えた」とか、そんなことで十分ですから、まずは自分を褒めること。それができて初めて、人は自分以外の人を褒められるのです。
【5:怒りは小出し、煮詰まったら、肉を焼け】
「早く!」「何度言えばわかるの?」と子供に怒ってばかりの自分に悩んでいる母は多いものです。怒りたくないのに、怒らざるを得ないことばかりが起きるのですから、仕方ありません。
「怒る」と「叱る」は違うから「母は怒らず、叱るべき」と言われたりもしますが、そんな余裕があるなら、子育ては苦労しません。怒ることが「悪い」と思って、我慢してはいけません。
なぜなら、我慢すればするほど怒りのパワーがたまり、ある日、大爆発を引き起こすからです。そうなれば計り知れない時間と労力を失うことになります。
「怒りは小出しで」が基本です。母の小言くらいでどうにかなるような子だったら、今頃、「雲上人」の住民です。大丈夫、子供は幼い時から母の小言をBGMにしてスクスクと育っています。自信持って、小出しに怒ればいいんです。
怒るパワーがある時は、まだ、あなたが元気な証拠です。それすらなくなった時はこうしましょう。チューハイ片手に肉を焼く。イライラしたら肉を焼く。黙って、子どもに肉を出す。こうやって、四苦八苦、右往左往しながら、どうにかやるのが子育てです。
楽しい→苦痛→楽しい→苦痛……それが子育て
最後に『プレジデントFamily2018年秋号』のこのアンケート結果をもうひとつお伝えしましょう。
Q「子育ては楽しいですか?」
A「楽しい」24%
「どちらかと言えば楽しい」56%
「どちらかと言えば楽しくない」15%
「楽しくない」5%
編集部はこの集計結果に対し、こんなコメントを付けています。
「『どちらかと言えば』が多いのは揺れている証拠、苦も楽もあるのが子育て」
今、楽しくなくとも、次の瞬間は楽しくて、その次の瞬間はまた楽しくない。その繰り返しが子育てです。今しかできない「苦も楽もある子育て」を目いっぱい、味わってほしい。子育てが終わってしまった筆者は、そう願っています。
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子育て論、色んなものがありますが、お子さん次第でその効果はまちまちです。
数多くの情報が飛び交う現代社会で、働きながら子育てに奮闘する親御さんを改めてスゴいなと思いながら、私もそういった親御さんをサポートできるような仕事に邁進していきたいものです。