「そんな塾のルール、守らなくたっていいでしょう。ルール、ルールって、あんたは裁判官とか検察官、弁護士なのか?」

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これまで長く塾の仕事に携わってきて、親御さんはWebや口コミなどを通じて、それなりに塾のことを調べて情報を入手しているんだなと感じています。

 

ところが、一度塾にお子さんを預けると、今度は言いたい放題の親御さんもいました。

AQURASをつくってからは、ありがたいことに1度もありません。

 

ここから先の内容は、すべて過去の出来事の話です(笑)

 

「塾に入れたのに、成績が伸びません」

「お金払ってるんだから、きちんと指導して下さい」

「一体どんな指導をしてるんですか」

 

正直、これならまだマシな方でした。

親御さんの年代が若くなるにつれて、

 

「あんた、何教えてんだよ。全然伸びてねーだろ!」

 

と怒鳴り、我が子の指導を託している人に対して「あんた」「おまえ」と呼び出す始末。

授業料の納入が遅れている旨の連絡を入れると、

 

「そんな塾のルール、守らなくたっていいでしょう。ルール、ルールって、あんたは裁判官とか検察官、弁護士なのか?」

「お金はありますよ。ただ払うの忘れてただけ。いちいち連絡されるとか、何か悪いことした?」

 

と言われたこともあります。

さらに授業料未納が続いてた方については、

 

「何なのよ、未納くらいで!私は頭悪いですよ!先生みたいに頭良くないんだからっ!」

 

と逆ギレを起こしてトランス状態(笑)になり、理解不能かつ意味不明なことをわめき散らされました覚えもあったかな。

 

正直呆れてモノも言えない状態でしたが、さらに上には上がいました。

 

「あの子は入れないで下さい」

「同じ学校の子は増やさないで下さい」

「ウチの子だけしっかり面倒見て下さい」

「最近新しい友達が入ったでしょう。それでウチの子は集中力なくなったんでしょ。あまりウチの子と仲の良い子は入れないでもらえます?」

 

などと、とんでもないし、自分の言いたいことだけを言って帰る親御さんも。

そして、そういった親御さんに対して私は毅然とした対応をとってきました。

 

「塾は皆さんが自由に選べる存在であり、何か気に入らないことがあれば、どうかお子さんとじっくり話をされて、ご両親そしてお子さん共々納得のいく塾を選んで下さい」

 

と口頭もしくは文書にて申し上げてきました。

そうすると、おかしなことに今度は一部の親御さんから弁解が出てきます。

 

「誤解です。私は塾の在り方を批判したのではなく、ただ子どものことが聞きたかっただけなんです」

「先生は私の言ったことを理解されてないんじゃないですか?」

 

これでは、一体何が言いたいのかよく分かりません。

何を求めているのか、正直分からないような発言が多く、結果、じっくり話を聞くことになる展開も多かったような…。

 

色々と話を聞いてる中で見えてきたのは、どうも父親のリストラやお子さんをどう教育したらよいかで悩み、家庭内の問題や不満の吐け口を塾に求めているということでした。

 

ここ数年、私が特に感じるのは、親御さんがいっしょに協力し合い、子どもを育てていこうとする意識がないという現実です。

 

家庭崩壊や育児放棄などのネグレクトが起こるのは、子どもに対する無関心ゆえです。

 

先日からブログで挙げている大人をナメてかかって利用しようとする子どもの問題も、そういった親御さんに育てられたら納得というのが、教育の第一線にいる者としての実感です。

 

町で会っても、挨拶さえできない親。言葉遣いもできない親。

用事で教室に入ってくるときも、ガムを噛みながら平気で教室に入ってくる親。

 

「カネ出してるんだから、しっかり見ろよ」

「カネ出してんだよ、分かんねーのか」

「おまえらは、私たちが払う金でメシ食ってんだろう」

 

という横柄な態度だけです。

その言動に、子どもを指導してもらってる者に対する敬意などありません。

 

銀行系ドラマの“半沢直樹” や “花咲舞が黙ってない” で登場するフレーズに、「部下の手柄は上司の手柄、上司の失敗は部下の責任」という理不尽極まりない一言があります。

 

これを塾に当てはめるなら、「志望校合格や成績アップしたら子どもが頑張ったから、落ちたらすべて塾の責任」といったところでしょうか。

 

落ちたときだけ合格発表の翌日から、町中で塾の悪口を言って歩く。

最近だと、子ども自身が自分の思い通りに事が運ばなかったりしたときは、親御さんに出てきてもらって、代わりに気に食わない相手を叩き潰してもらうといったことも起きています。(例えば、ウチの塾とか…笑)

 

親御さんも、私たち塾も、お子さんの将来を大いに案じるのは共通しているはずです。

それなのに、こういった事案が発生してしまうことで、結局はお子さんにしわ寄せが行くわけの結末しか待ってないんです。

 

お互いメリットなんてない。

親御さんも、お子さんも、そして私たち塾も、みんな不幸になるだけです。

 

大切にしているお子さんのことを思うなら、三者三様で協力し合っていくしかありません。

それが、お子さんの状況を劇的に良い方向へと向けられる最善の策です。

 

お子さんの成長にとって本当に大切なのは、ありきたりの回答かもしれませんが、ひとりひとりの相手に対する敬意と信頼関係なんだろうなと改めて思います。

 

すべてはお子さんの幸せのために、私たち大人が環境を整えてあげるべきです。

 

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