「頑張ったら報われる」の必要性。

先日より入塾のお問い合わせを何件ももらっていますが、現場指導を優先しているためになかなかご連絡できず迷惑をかけているご家庭もあります。申し訳ないです。

それでも何とかブログだけは更新しようと深夜の時間帯でフルスロットルで仕事する村上です。これでは体調崩して早死にするのもそう遠くないかもですね…(苦笑)。

さて、今話題になっているアクティブ・ラーニングを実践する注目の教育者:都立国立高校教諭の大野 智久さんがSNSで投稿されていた内容が興味深かったこともあり、今日はそれをご紹介します↓

“頑張ったら報われる”の必要性

僕が、今とても大切にしていることに、「頑張ったら報われるモデルからの脱却」があります。

「頑張ったから偉い」
「頑張ったらいい評価がもらえる」

そんな価値観のまま成長してしまうと、「頑張ったのに報われない…」「自分より努力してないあいつの方が評価が高い・・・」というネガティブな考え方につながりやすいように思います。

それは「生きづらさ」につながるかもしれません。

だから、「たくさん時間をかけたから良い」とか「たくさん書いて紙をびっしり埋めたから良い」とか「試験前にはしっかり問題集を何度も何度も繰り返したから良い」という世界を早い段階で卒業してほしいと思っています。

そのために、例えば考査後の振り返りを使っています。考査後に、高得点だった生徒に、どんな勉強をしたかについて話してもらっています。

すると、「問題集は解いていない、見ただけ」とか、「教科書読んだだけ」とか「授業でやっただけでノー勉」とか、そんな話が出てきます。

また、多くの生徒が「授業中に色々対話して考えるのはめちゃくちゃ大事」みたいなことも言います。

「頑張れば報われる」ではなく「どう頑張ればいいか」を考えてほしいと思っています。

一方で、これは段階的なものなのだろうとも思います。

今関わっている生徒のほとんどは「頑張ったら報われる」経験をしてきていると思われます。でも、その経験がない場合には、まずは「頑張ったら報われる」という経験が大事なのかもしれません。

色々なことに挑戦していく下地として、ある程度の自己肯定感や自己効力感が必要です。「頑張ったら報われる」は、そういったものを育むものなのかもしれません。

だから、「評価」も多様であるべきなのだと思います。必ずしも全員を同じ観点で評価する必要はなくて、むしろ、その弊害をしっかりと考えなければなりません。

だとすれば、必要なのは、「一律の評価」よりも、「個別のフィードバック」ということでしょう。

コメント

私も文面を何度も読み返していましたが、ほんとに話が深いですね。

努力は必ず報われる!と宣言していた教え子は、過去に何人もいました。ですが、全員報われているかと言えば、決してそんなことはありません。というか、そんなのムリです。

スポーツの世界などは勉強以上にもっと残酷で、どんなに努力しても報われないことなど日常茶飯事です。それでも、みんな報われることだけを信じて立ち向かっていく。そうでなければならない…というこの国の教育観念もあるからでしょう。

高度経済成長期の時代なら、この感覚で良かったのかもしれません。でも今の時代は、努力することに意味がある…と言えるほど、成果の出やすい右肩上がりの時代ではありません。

自らの成長のために頑張ること…それは親御さんには分からないところで、お子さんにとっては難しいことなのかもしれませんね。

努力が報われるその本質は何なのか?
これは大野氏だけでなく、教育者みんなが今後追求していくことだと思います。

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