シャドウ ~闇夜という暗闇があるからこそ、月は美しく輝く~

現在の不安定な社会情勢であるが故に、テレワークやリモートワークなど在宅ワークの流れが出てきたのは、旧来の日本の社会構造における労働の在り方を見直すための大きな布石となったことは間違いありませんし、私見としては喜ばしいことだと考えています。

破壊的感染力により子どもを守るための取り組みとして学習塾がZoomなどのリモート指導に取り組むようになったのは、ここ最近のこと。それでもリモート授業のように臨機応変に柔軟な対応に切り替えることができたのは、全国の学習塾の20~30%ほどと言われています。まだまだ大半の学習塾は、社会情勢がこのようなカオスの状態に陥っても、これまで通りの手法で運営方法を変えずに自粛要請もヘッタクレもない状況で授業などの指導をされているようです。

私などは規律やコンプライアンス遵守などを主とした塾(AQURAS)を運営しているので、そういった部分を逸脱してまで、かたや自治体や政治判断における自粛要請を無下にしてまですべきことではないと考えています。塾生たちに己自身を高めていくマインドセットを施していく立場の者として、そのような要請やルールは破るべきではないと考えているからです。もちろん、柔軟に対処を変えていくというスタンスとは異なることを予め申し上げます。

AQURASではZoomが世に出てきた黎明期からZoom活用をしてきました。今になってメディアをはじめ、世の中がZoom一色のPR合戦になっていますし、Zoom活用によって、これまでの既存の古いムダだらけの価値観が変わっていけばいいなと淡い期待を抱きつつも、やはりZoom指導での問題点も出てきました。世の中は未だにZoomでのリモート授業で学習面は解決すると謳っていますが、決してそんなことはないと思います。先日、西船橋工房でも今から申し上げることで事件が起きております。恐らく、他のZoomでのリモート授業をされている塾さんも似たような状況になるはずです。

Zoomでのリモート授業でも、学習指示や進捗管理、学習内容の質問対応などの指導が十分可能です。ですので、自宅でもお子さんがいつも通りしっかり勉強に取り組むという習慣や考えが備わっていれば、これまで同様特に問題はないのですが…。

私の予想通りの展開になったのは、

●Zoom上での授業最後の確認テストをスタッフがしようとしたところ、塾生が勝手に退出して確認テストをせずにそのまま逃げだしたまま戻ってこない。結局、学力の定着度を深めることなく、都合の良い子にとって「逃げるは恥だが役に立つ」状態となる。

●確認テストが合格できないと塾生自身が悟った瞬間にビデオを停止して画面を何も見えなくして姿をくらましてしまい、その間にカンニングをして不自然に合格点をとって正当性を主張する。

●H.W忘れなどを注意されたくないので、音声を勝手にミュートにして、何も聞こえなくしてしまう。そして、スタッフが忘れた頃にしれっと戻ってきて、とぼけ始める。指摘すると、勝手に退出して、また時間を空けてしれっと現れる。

などなど、自分に甘い子を中心に多いですね。
成績的に中下位層に多くこのような傾向が見られます。

結局は「手を抜きたい放題」になってしまうということです。
オトナのリモートワークであれば「仕事」として稼がねばならない以上、手を抜くも何もないですが、子どもにとってはいくらでも都合のよいツールにも陥ってしまいます。

そのために随時、進捗確認や理解度チェックをして緊張感を持たせるように心がけていきますが、やはり画面の向こう側まで子どもたちの行動を監督するのは難しいのも現状です。それでも私どもとしても粘り強く取り組んでいきますが、明らかに確信犯的な要素満載の塾生がいるのも確かです。今後、どのように改善するか策を考えます。

上記のようなケースに陥ることがすでに分かっている親御さんも多いかと思います。なので、Zoomではなく教室でのリアルな指導を求めて塾にお子さんを来させるご家庭も多いのかなと感じます。とはいえ、現在はこのような情勢下にありますので、多少の不便をおかけすることになりますが、どうぞご了承下さい。

このようなオンラインでのリモート指導を見ていく限り、今後の世の流れを仮説として立てるのであれば、恐らくはこれまで以上に「学力が真っぷたつに二極化していく」というのが村上の思うところです。

要は、このような情勢下でも「きっちりやるべきことをこなしていく者」と「自由を手に入れたと勘違いを起こして堕落していく者」です。学力格差は、もはや挽回することができないくらい上位と下位が極端に分かれてしまう可能性があります。そこにスマホやオンラインゲームの経済優先社会に乗せられた子たちは、さらに自制が利かなくなり、壊滅的な状況になってしまうのではないか…というのは私の考えすぎかもしれませんが、極端な学力の二極化は浅からずも遠からずになるのではないかと思っています。

ますます子どもの人間力育成を強化しなければ、もはや自制が利かなくなって、精神的・経済的成功を目指す第一線の闘いからドロップアウトしかねない…そんな恐怖があると同時に、塾生たちにはそうなってもらいたくない一心で、ますますマインドセットを含めた人間力育成に邁進していく所存です。

ゲーテの格言に「光が多いところでは、影も強くなる」という有名な言葉があります。
強さや清さが強すぎると弱く濁ってしまうという意味ですが、私は以前の恩師より教わったのは、敢えて逆にとって「Shadow(シャドウ)」と呼んだことでした。

どういう意味かというと、要は「闇夜という暗闇があるからこそ、月は美しく輝く」ということ。
私も、人生の指針としている考え方のひとつです。

月が綺麗に映えているのは、周りがすべて暗いからですよね。
月の美しさを引き立てているのは、暗闇です。暗闇を悪い意味で捉えるのではなく、敢えて良い意味で考えてみると…。

時には休んだり、立ち止まって、来し方を振り返り、一見ムダと思えるようなことをやってみたり、わざと遠回りしてみる。そうすることで、これまで発見できなかったアイデアが降って湧いてきたり、これから向かう先の方向性が明確になったりするものです。

今回のコロナ禍のカオスな状況を乗り越えた先に、新しい時代の布石となる可能性が見い出せるかもしれません。

そんな見たこともない時代を力強く生き抜いて成功を勝ち取る人材の育成に、私もこれからも誇りを持って取り組んでいこうと思います。



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